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青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第7章 良かった、って



まさか気づかれてるなんて思いもしなかった。

それなりに作り笑いは上手くなった方だし、クラスメイトにも成美ちゃんにも「よく笑う」なんて言われるほどに成長したつもりだったのに。


「アタシたちの前だけでも、無理して笑わなくていいのよ?」


レオ姉に言われ、私は何と返せばいいのかわからず俯いた。


「それでも、入部した時からしてみれば笑うようにはなったよね」

「あー、確かにな。前はもっと作ってる感が凄かったもんな」

「華澄ちゃんが何を悩んでるかなんて、アタシたちにはわからないけれど、アタシたちは華澄ちゃんに心から笑っててほしいのよ」

「……」


心配そうに三人は言ってくれる。

マネージャーなのに。

こんなセリフは私が部員に言う側でなければいけないのに。


「…ご心配をおかけしてすみません。私…洛山のマネージャー失格ですね」


帝光のマネージャーは既に失格だ。

せめてもの償い、として始めた洛山の方も、こんな形で失格になるなんて…。


「マネージャーだからとか関係ないわよ。華澄ちゃんだって大事な仲間でしょ?」

「そうそう。カスミンがいなきゃ部活回んねーし」

「差し入れも誰が作んだよ」

「ちょっと、永吉!あんただけ何か違うわよ!」


帝光バスケ部も以前はこんな雰囲気だったのかしら?

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