第7章 良かった、って
…この人たちは本当に勉強会をする気は…あるの?
いや、おそらくない。
だとしたら、どうして私の家に来たのよ。
「(単なる好奇心、それしかないわね)」
私は小さくため息をつき、コタちゃんの見ているバラエティーを一緒になって観ていた。
コタちゃんは笑って見ていたが、さほど面白くもなんともなかった。
「できたわよー」
レオ姉が声を掛け、コタちゃんは待ってました、とばかりにキッチンへ飛び出して行った。
二人が運んできたのは、トーストにスクランブルエッグとサラダ、コンソメスープだ。
「華澄ちゃん、朝ごはんは一日の基本よ。しっかり食べてね?」
「ありがと、ございます…」
テレビとソファーの間のテーブルに四人分の朝食が並べられ、「いただきます」とそれぞれが言い、それに手を付けた。
「美味しい…」
「本当?良かったわぁ」
「玲央の料理は相変わらず美味いな。オイ小太郎、それよこせ」
「やだよ!」
騒ぐ二人を余所に、私はレオ姉の作った朝ごはんを口へ運ぶ。