第7章 良かった、って
諦めた私は、玄関のドアを閉め、部屋の中へと進んでいく三人を追いかけた。
「電気も付いてねーじゃねーか」
「今起きたばかりなんです」
文句を言う永ちゃんを少し睨んで、私はカーテンを開け、部屋の中に光を入れた。
「あら、綺麗ね。流石は華澄ちゃん」
「それはどうも。私、顔洗ってくるんで、適当に寛いでてください。飲み物は冷蔵庫の中のを好きに飲んでもらって構いませんので。あと、トイレはそこです」
「オッケー」
私が言う前から既に寛いでいたコタちゃんが元気よく返事をしたのを確認して、私は洗面所へと入った。
「(…え?何かおかしくない?どうして学年も違う人たちと勉強会なの?私の頭がおかしいの?)」
百歩譲って、彼らが私に勉強を教えに来たというのなら、まだ話は分かる。
が、別に教えてもらわずとも、私はそれなりに勉強はできる方だ。
「(洗濯したかったけど、男の人がいる前では流石に…)」
レオ姉を男としてカウントすれば、怒るかもしれないが、そこは仕方ない。
実際に男なんだから。
仕方ないので、洗濯は彼らが帰った後ですることにして、私は着替えるべく、寝室へ向かった。
「…何してるんですか?」
寝室へ入るべく、リビングを通った時。
私は訝しげな目を彼らに向けた。