第7章 良かった、って
食が細くなったのだって、中学のあの事件以来。
それでもまだ倒れたことはないし、マネージャーとしての責任感から無理してでも立ち続けている。
「そうよねぇ…華澄ちゃんは体も細いんだから、これ以上痩せちゃダメよ?」
「肉食え、肉」
レオ姉は、自分の頬に片手を添えながら、心配そうな顔つきで私に言う。
永ちゃんも少なからず心配してくれているのか、私にお肉を進めてくる。
「今までも倒れたことはないんですし、心配いりませんよ」
私は心配してくれるレオ姉に微笑みかけた。
「それより、今週の日曜の練習だが、一日オフにしようと思う」
征十郎は、自分の口に焼き魚を一口入れながら言った。
「え?!いいのかよ、赤司!IHまで一か月切ってるんだぜ?!再来週からは俺ら修学旅行にも行くし…」
コタちゃんも突然の申し出に驚いたような表情を浮かべる。