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青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第6章 ありえませんよ



頭が混乱し、それと同時に羞恥で顔が赤くなっていくのがわかり、私は思わず俯いた。


「お前たち、いつまで話しているんだ」


征十郎が声を掛け、その日もいつものように練習は開始される。

仕事を普段通りにこなしながらも、私の頭の中はレオ姉の言葉でいっぱい。


「(…どうして、そんなに優しくしてくれるの?)」


私が大切な道具だから?

いなくなられては面倒だから?

…それとも。


「ないないない。絶対にそれはあり得ないわ!」

「あ、藍川?急にどうしたんだ?」


突然首を激しく横に振りながら声を上げる私を、樋口先輩は驚いた顔をして見た。

何でもありません、と答え、私はまた俯く。


「(期待なんてしてはダメよ)」


自分に言い聞かせ、私は練習に目を戻した。



後日、校内新聞で球技大会MVPの征十郎が一面を飾ったのは言うまでもない。

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