第3章 花開く時
田中「なんだ?お前・・・さっきまでガチ凹みしてたくせに」
すると影山さんは勢いよく姿勢を正してはっきりと
影山「凹んでません」
田中「嘘付け!」
そして試合は再開された
影山「(こいつの反射トスピードなら早いトスだって打てるはずだ)」
菅原「大丈夫だと思うか??」
レノン「さっきから菅原さん僕に聞いてますけど・・・僕に聞いても予測しかお伝えできかねますよ?」
菅原「ごめん・・・」ショボーン
レノン「大丈夫ですよ・・・・でももう少し影山さんは頭を使わないと日向さんを使うことは無理ですね・・・月島さんのブロックを外すことはできませんよ」
菅原「え??」
レノン「影山さんの中学のころのセッターとしての能力は失礼ですが。初心者レベル、技術はあるのに本質を見失っています。セッターの本質です」
菅原「!!!セッターの・・・本質・・・」
僕はコートからノートに視線を移しながら
質問に答えていた
レノン「はい。セッターはレシーバーから上がったボールをスパイカーにつなぐトスを上げる役目を担っているのがセッター・・・。
セッターは様々な攻撃パターンの中から、その状況に合った攻撃パターンを選択し、最適なトスをスパイカーに上げなければなりません。
正確なトスを上げる技術はもちろんのこと、敵の裏をかくための冷静な状況判断力、またその状況に合った的確な攻撃を組み立てるための創造力が求められます。
ここまでは影山さんの技術で補えていますが・・・
チームの司令塔とも言えるセッターです。
スパイカーの能力を生かすもころすもセッター次第ですので、日ごろの練習でスパイカーとの連携力を高めておくことが絶対条件なのです。
つまり・・・
スパイカーとのコンビネーション。
日向さんの能力を生かすことが必要なんです。模索して発見することで影山さんも日向さんも成長する。それができれば・・・きっと大丈夫です」