第2章 卯の花月
月島蛍side
入学式で注目されてた1年2組の桔梗レノン
僕のクラスでも大半の男子と女子が噂しているところを見ているし
たまたま告白現場に鉢合わせしたりしたこともあるけど
女なのにどうして男子の制服を着ているのか良く分からなかった
実際に始めて今日話した
最初はからかってやろうとしたけど・・・・
『マネージャーの桔梗レノンです。ご心配痛み入ります』
って返されたのは初めてで
一番からかいがいの無いタイプだった
それでも彼女が可愛らしく見えていた
誰とも距離を一定に保っていたし
それが僕にとっては心地よかったのかもしれない
更衣室での衝撃は今でも忘れられない
本当に男だったんだ・・・ってまぁ軽く衝撃を受けただけだけど
初めて表情が崩れた
何度も間違えられて来たんだろうな・・・ってなんで気にしてるんだろ
僕には関係ないし
ん・・・
関係ない・・・と思う
今日は本当に桔梗に驚かされてばっかりだったから
王様のところに悪戯しようと考えて誘ったけど
帰ってしまった
急ぎの用事ってなに?って聞きたいけど
僕が聞く必要はないし
特に気にするこはないだろうって考えて
帰っていくその後ろ姿を黙って見ていた
すると山口からビックリする言葉を言った
山口「桔梗くん・・・本当に可愛いよね・・・」
なに頬を赤くして
桔梗の後ろ姿見ているわけ?
そりゃ可愛い顔はしているけどさっ
全然愛想笑いすらしないし
誰に対しても距離置いてるの丸分かりなのに
月島「本人が聞いてたらまた怒られるよ」
っと忠告しておこう
怒られて面倒なことには関わりたくないし
でも・・・
本当に女の子なら可愛いのにね