第2章 卯の花月
それを取れては居ない日向さんのレシーブは大きく左にそれてしまっていた
影山「正面だぞ!今の!レシーブあってのトスと攻撃だ!それがぐずぐずのくせにえらそーに言うな!土曜の三対三でもトスは極力田中さんに集める」
日向「ぇ!?」
影山「攻撃は田中さんに任せろ。お前は足を引っ張らない努力をしろよ」
悔しそうに下を俯く日向さん
僕は持っていたボールを眺めていた
部活一つでこんなにも真剣に打ち込んで
でもそれでも上手くいかないことのほうが多いだろう
それでも日向さんは
バレーが好きなんだろう
僕が好きで漫画を描くように
日向さんもバレーが好き
日向「俺が満足にレシーブできるようになったらお前は俺にトスを上げるのか?」
影山「勝ちに必要な奴になら・・・誰にだってトスを上げるでも俺は今のお前が勝ちに必要だとは思わない」
日向「!!」
田中「感じ悪っ!!」
菅原「ちょっちょいっと上げてやりゃ~いいのに」
僕はそんな雰囲気の中で
時間をスマホで確認していた