第1章 初めまして
何故このような由々しき事態になったのか。
元々私は昔から何でも優秀な姉と比べられることが嫌で一人部屋で引きこもり、大好きな音楽と生活していた。
そして小さい頃から習っていたピアノが友達でクラシックやジャズそして自分でこっそり作曲をして学校から帰ったら毎日のようにピアノと過ごしていた。
が、そうも言っていられなくなったのは高校を卒業するとき。
そう、進路決定の時期だ。
私はもう出来たら毎日ピアノと生活していたいがそうも言っていられない。
母はいい加減ピアノ意外に興味を持って欲しいし、父も一通りの勤勉に励んで欲しいと思っているが当人には全くその気がないのだ。
かといって自己主張が全くない私がいけいけゴーゴーな音楽の世界でやっていけるかというと難しいものがあるだろう。
そんな私に優しく手を差し伸べてくれたのは姉だ。
バリバリのキャリアウーマンの姉は
「まだまだ佐藤も若いからいいじゃなーい」と両親を言いくるめ、親の目が気になるなら私のところに来ればーと言って一人暮らしの家に招いてくれた。
それからはもう快適な3ヶ月だった。
毎日朝から晩まで防音の姉の部屋でピアノを弾き、家から一歩もでなくても近隣の人から変な目で見られない都会バンザーイ状態だった。
そう、この3ヶ月はね!!!!!!