第26章 映画
恵土が眠りにつく前
他の人たちは、映画化に向けて
想いを伝えるために、少し付け加えようということになった。
陽介「やっぱり教わったこととか
過去にしてもらって助けられたことを
一人ずつあげてかねえ?軽くでも。
俺ならヒーローの在り方」
風間「そうだな。
なら俺は、恵土に庇って護られたことか」
菊地原「じゃあ僕は…
やっぱり、精神的に助けられたことですかね。
あとバカ騒ぎ」
陽介「最期のは余計だろ^^;」
木虎「私の場合、人としての在り方も教わりました」
迅「ん~。似たり寄ったりかもしれないけれど
過去で一番印象深かった所を付け足すか^^;」
緑川「賛成~!^^(挙手」
次々に意見が加わっていく中…
とても楽しそうにワイワイと盛り上がる場面を見て
心なしか笑みを浮かべながら眠っていた…
眠りについた…
その、はずだったが……
再び、心の中のような場所に来ていた…
懐かしい村の風景と、三門市の風景…
両方が共に、光に満ち溢れていた…
その居心地の良さに、思わず目を瞑っていたが…
恵土「?(きょろきょろ」
村のあたりに何か違うものを感じ
そこを見渡すと、一か所だけ暗い部分があった…
そして、そこへ向けて歩み寄り
暗い部分へ踏み込むと、全ての光がシャットダウンされた…
恵土「?…なんなんだ、ここ?
洞窟?村にそんなのはなかったぞ?」
見渡しながら注意深く、奥へ向けて入っていくと…
暗い闇の中に、一つの大きな扉があった…
浄化の力によって消滅した黒い物質が
その闇を受けて復活することはなかったとはいえ
その扉を開けてはいけない気がした…
何か…
精神的にではあるが、嫌なものな気がした…
向き合いたくない、向き合えないままでいる…
そんな何かを、感じていた……
それでも……
開かないままだと、何も進まないと感じ
意を決して、扉を開けた…
すると…その先に居たのは……
とても古い、昔のものだった…