第20章 異世界からの逃亡者(風月流)
リリス「遊真って優しいんだね(微笑」
遊真「?何がだ?」
リリス「恵土のこと、想っているからこそ別れたんでしょ?
そういうのって、なかなかできないと思う!^^
私、ゼノといつまでも一緒に居たいし」
ゼノ「!!////」
遊真「ふむ…
確かに、そういう部分もあるな…
でも、俺は肝心な時にいれなかった…
恵土にとって、仇でもある近界の人が
逆に恵土を求めている時だって…
誰がやるかって思っても…
あいつが瞬殺した相手を、すぐには倒せなかった…
その結果…
あいつを、死なせた…
今でこそ生き返った。
俺の祈りだとか、全力で押し込んだが故か…
でも…
あいつが何より望んでいたのは笑顔で…
逆に気にされるのが重荷に感じる奴だから、それが嫌で…
でも結局…
恵土を心から笑顔にさせて
澄み切った心を解放させてくれたのが秀次で…
ありのままで、それごと全部を受け入れられるのが
互いにとって、互いだけだってことに気付いた…
俺が結婚したいって言い出して
それがたまらなく嬉しくて、一緒に居たいって感じて
それが中途半端な気持ちでもなくて…
だから約束だってことで
そういう風にも言ってたんだけどな…
それでも…
俺じゃ、あいつを幸せにはし切れない…
心から寄り添ったりも出来る…
でも、いつでも傍に居られるわけでもない…
やらないといけないことだってある…
でも、互いが互いに気にし合っては思い合って…
それが、秀次で恵土だった…
幸せになれる一番の道は…
恵土が、秀次と結ばれることだって
薄々出会った時から気付いていた…
それでも、我がままにつき合わせたんだけど…
だからこそ、秀次も心に整理がついて
恵土もまた心に整理がついていて…
それごと幸せだって笑えるようになった…
それが一番だし、これから幸せになるのに必要なのが…
こうすることだって思ったからやった。
それだけなんだ、本当に」
ゼノ「…複雑だな」
リリス「うっ;
凄いよ、ユーマ;」
遊真「泣くことでもないだろ?;(汗」