第20章 異世界からの逃亡者(風月流)
遊真「本当は
9日の夜から10日の明け方までの防衛戦が終わってから
四塚市にある施設へ合宿に行ったんだ。
その日の夜に、千佳を人質に取られた」
あの話の後
四塚市の合宿所へ、恵土の空間移動によって着いてから
事情を説明していた。
それに便乗して、監視する目的で木虎と緑川も来ていた…
恵土「なるほど。
10日の夜、一回風間隊が
三門市とは別の都市に行ってたのはそういうことか。
再び多数の新型トリオン兵が襲来したから
それから護り抜くため、戦闘開始か。
修たちは、今からどうするつもりだ?」
修「あ、朝の時に
ゼノたちとパーティーを開いて親睦を深めようかと。
それからゼノは、自分の過去を話す条件として一対一の戦いを提案してきて」
そこで修は、乱星国家エルガテスや
ゼノとリリスの秘密を探るため、一騎打ちに挑むも
ギーヴによる襲撃が、間に割って入ってきたそうな。
それから…
近界民であるリリスには居場所がなく
自由に歩き回ることもできず、時折寂しそうな顔を見せ
そんな彼女を気の毒に思った千佳と修は
木虎と緑川に協力してもらい、一計を講じることにした。
ボーダーの仮想空間システムを利用した
バーチャルリアリティを使うことによって…
それにより、逆にしょげてしまったわけだが…
恵土「…」
ずかずか
リリス「?」
ぱん
それに対して突如歩み寄った軽い平手打ちが
リリスへ向けて放たれた…
ゼノ「!おい、何を」
恵土「ついて来い」
がしっ
ぐいぐいとリリスを引っ張っていく恵土に対し
前に立ちはだかるゼノ。
恵土「邪魔だ」
ゼノ「リリスをどこに連れていくつもりだ!?」
恵土「決まってるだろ。ショッピングモールだ」
ゼノ「だが、そこにh
恵土「関係あるか!!
損か得かなど、関係ない!
今、こいつに必要なのは
のびのびとできる居場所だ!!」
そして睨み合う二人…
リリス「!やめて!二人共!
喧嘩しないで!」
その間に割って入るリリスだったが…
がしっ
両肩に手を当てられ、諭された…
恵土「リリス、だっけか…
今からいうことを、よく聴け」
真剣な面持ちと、想いと共に…