第17章 助けとしがらみ
菊地原「…おしとやかすぎるんですよ、人柄が。
おくゆかしいとも言えますけど」
風間「人の想いを尊重する人だからな」
菊地原「その割には
結構勝手気ままにやる所もありますけどね。
どっかぁんと」
風間「笑わせたいんだろう。
あの人の場合、そういう傾向が強い」
そんな中…
語り合っている内に、夕方になっていた…
恵土「…ん」
それから目を覚まし
恵土「…蒼也、勉強大丈夫なの?;」
菊地原「やっぱり心配しいで気にしいだ(ぼそっ」
風間「大丈夫です。
試験はもう終わりましたし、一発で受かりましたから」
恵土「よかったぁ;
遠征いってたから大丈夫かなあって気になってて;
その上、私の方で時間まで割いて;」
風間「そんなに気にしないでいいですよ」
恵土「だって、それまでだって
インク切れさせたり、うっかり間違いコピーしたことが要因だったり
気をやませたり、心配かけまくってたり;
もう山以上にたくさんかけてきたわけだし;(たらたら」
風間「だからそんなに気にやまないで下さい。
尚更に治りが遅くなりますよ?;」
恵土「それでも申し訳が立たない;
何かせずにはいられない。言わずにはいられない;(ズーン」
菊地原「本当に損な性格してますね。
そんなに気を回した所で、何の得もないのに。
それでもやらずにはいられない性格だっていうのは解ってますけど(溜息」
恵土「…もう、お前らになら何言われてもいいよ。
ちゃんと理解した上で言ってるって解ってるからさ(苦笑」
風間「…俺は、あなたのそういう人柄に惹かれたんです。
苦しいのなら言ってもいい。
伝えてくれれば、きちんと考えますし
そういう人柄なのだということも解ります。
…だから…そんなに思い詰めるよりは
その想いを、俺にもぶつけて下さい。
理解されないまま抱え込むのは痛くて辛いことですから」
恵土「…ありがとう、蒼也^^
本当に助かるよ(微笑」
その笑みは、心から救われたように見えた…
小さい頃から、最も心から欲していたのは…
そのように理解してくれる人だったから…
それに対し
少し安心したように、笑みを浮かべる風間と菊地原だった…
そんな時、その病室に秀次が入ってきた…
(11月12日AM4:34更新、483~490(8ページ))