第16章 入院生活
その頃の菊地原…
「ノーマルトリガー使い、唯一のS級
恵土さんについて、戦闘シーンから読み取ってみましょう(微笑」
菊地原「またやってるし。
まあ参考になるからいいけど(もぐもぐ」
会議室で朝ご飯食べながらテレビ見てました…;
別の場所、殴り合いのあった場所では…
秀次「…っ」
拳を床につきたてながら
悔しそうに歯切りしている秀次がいた…
その中、つい先ほど言われたことと
過去を思い出していた…
迅「あの当時…
俺は、会ったこともなかった。
だから初めて会ってから
サイドエフェクトを使って、未来を見たんだが…
秀次の言う、姉の未来が見えなかった。
死んだ未来しか、見えなかった…
だから…あの時、ああいうしかなかった」
過去(4年半前、全てが終わった後)
秀次「姉さん!姉さん!!」
心臓を貫かれ、動かない姉が横たわっていた…
それを抱きかかえながら必死に呼びかけ揺するも…
何も応答もなく、雨に打たれるばかり…
秀次「っ…姉、さっ…;(震え」
不意に涙が零れ落ちる
頭の中が真っ白になっていく…
そこに通りがかったのが…迅だった…
秀次「助けて!!
姉さんが……!!
姉さんが死んじゃう!!
姉さんを助けよ!!」
ただ、必死だった…
助けられるのなら…
姉さんを助けることだけを考えて…
だが、それは断ち切られた…
迅「…悪い…助けることはできない」
秀次「何で!」
迅「…その人は…
もう、死んでいる…」
秀次「!!」
その言葉に…
ようやく、我に返った…
目の前にあるのは、姉の死体と…
その死を宣告した迅…
そして…
ざっ
恵土「…(目を見開いたまま固まる」
必死に駆けつけたのか
トリオン体(白地に青いラインの入ったジャージ姿)になっている恵土
迅「!…恵土」
秀次「…っ;」
ざああああああ
雨の音だけが鳴り響く…
近界民(トリオン兵)が無くなった今…
響くのはただ、泣き声と涙だった…