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鬼神乱舞 【ワールドトリガー】

第10章 大晦日&正月




レプリカ「だから恵土…

包み隠さず、話すように心がけた方がいい。


母上や父上や、殺された大事な人たちが

殺した人たちを、傷付ける要因になった。


傷付く要因になった人として

この世に存在したのだと、誰にも思わせたくなどない。


だからこそ憎まない

だからこそ傷付けないし殺そうともしない…


だが…

そんなお前にも、一つだけ欠点がある」

『!』


レプリカ「…

自分を、ないがしろにすることだ」

恵土「!」


レプリカ「逆に

話されないまま、心の奥底で苦しんでいて

それでいながら笑われても

幸せを望まれたとしても…


どちらも、本当の意味では幸せにはなれない。


両方が、共に幸せでなければ

本当の意味での幸せなどは成り立たない。


…だからこそ、あぁいったのだろう?


両方が共に、笑えるために…と


人を思いやり過ぎて、ぶつけられなくなる。

それは、向き合えていないのと同じことになる。


その向き合っている人にとっては

向き合っている気でいても

その心の奥底の苦しみなどは
言われなければ、気付かないままだ。


それで

その恵土が潰れて死んでしまえばどうなる?


哀しみや痛みや辛さにしか繋がらない…

罪悪感などにさいなまれ、傷付いていくだけだ…


だから…

それを改善するためにも
それまでの哀しみも苦しみもぶつけてもいい…

押しつぶされる必要もない。


適度に発散させなければ

破裂して、その精神までもが壊れてしまう…


だから恵土…

安心して、話せるようになれ。


少なくとも、ここに居るお前は

もう、一人ではないだろう?」


恵土「…!(涙目」

遊真「まあ、俺も付いているし(微笑」

ぽんっ(肩に手を置く)


恵土「ありがとう…

悪いけれど、今日は疲れたから

明日にあるスキーの1泊2日の時に話すよ(微笑」


そう全てと向き合った上で

理解した上で、笑えるようになることが


本当に難しく、凄いことだと知った。



そして…少しでもいい。

寄り添い合って、確かめ合って、分かち合って…

共に幸せを感じ、笑顔でいられるようになる……


そうして、絆が築き上げられていく…

想いが強く、深くなっていく…


だからこそ…

それらこそが本当に大事なのだと悟る皆であった…

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