第46章 解禁
それまでの間に…
辛うじて、魔界を始祖神の方へ送ることに成功した。
それもまた、その歴代の記憶は…
祖父母が想いを
幸せに生きて欲しいという願いを込めて、祠へ封印したものによるもので……
それらによって、余計に申し訳なく感じて
死のうとさえ思い悩んでいた。
だが、そうではなかった。
生きる場所があって、受け入れてくれる場所があって…
決めつけて、距離を取ったり壁を作ったりもしていたけれど
それ以上の何かを手に入れることができれば、それ以上のことはなくて…
だから、ありがとう。
積み重ねた時、度重なる想い…
言えずに押し込め続けていた哀しみも、様々な感情も全て……
その想いがあったからこそ、学べた。
ここに居ていいのかじゃなく、いたいかどうかもまた必要だということに…
居て欲しいと望む人がいて、愛してくれる人がいて…
それらと共に過ごす日々が、宝物だったから……
こうして、これからもまた続いていく。
様々な思いもまた解禁し、憎みそうになることもあった。
それでも、それ以上の何かを得るために学びに変わるのなら…
感情に振り回されてキレてもいい、欲求を言っていい。
伝えて、思って、その積み重ねが人生だから…
その一つ一つで悩みながらも、これからを生きていかないといけないから……
死んだ人の分も、しっかり受け取って…
そう思い返しながらたたずむ中…
桜の花びらが舞う
陽太郎「早く来い!恵土ー!!」
レプリカ「呼んでるぞ、恵土」
遊真「花見なんだろ?今日は。
行くぞ、恵土(微笑」
そんな中、走っていく人たちに踏み出そうとした矢先
恵土「ああ!今行く!^^」
がっ!!
恵土「げっ!;」
がしっ!!
秀次「…大丈夫か?」
恵土「ああ、ありがとう^^」
時には逆境に飲まれるかもしれない。
転んで、転ばされて…
泣くこともまた、たくさんあるかもしれない。
秀次「重いな」
恵土「なんだと!?筋肉だからいいんでい!!
見ろ!この引き締まった筋肉!!」
秀次「しまえバカ!!//」
それでも、進んでいける。
信じる人たちとなら、どこまでも…
今までの時があったからこそ、余計にそう思ったんだ。