第43章 飲み会(過去と今)
『大切にするよ…』
その想いは、欠かしてはいけない『大切なもの』……
今はもう、知っている。
この想いも、感情も…
失ってはいけない「大切なもの」だったのだということを…
殺して当然だと思っていた心は、そうじゃないものなんだってことも…
相手にとっても、自分にとっても
自分を大切に想う人にとっても、掛け替えのない存在だったのだということを……
私はあらためて…
皆のいる「『この世界』」で解った。
そう思う中
小南を手放すまいと、しっかり抱き締めた。
そんな中、小南もまたしっかりと抱き締めていた。
瞬く星空の中、静かに…時は過ぎていく。
これからもまた、ずっと続いていくかのように……
そんな中、周囲は
道路のど真ん中で抱き締め合うそれの邪魔にならないよう
その道路に車が通らないようにしていた。
っていうか、本当に道路のど真ん中なんだけど;
ってか周りの人たち凄い立ち回り早いんだけど;
その道路に車が通らないようにするって凄い!;
菊地原「ただ通らないように見張って
通るんなら違う道へって、道路のど真ん中で通告して去ってもらっただけだけど?
っていうかうるさい、そして邪魔(じと目」
やっぱりきくっちー
攻撃ならぬ口撃が結構激しい上に痛い;
それから数分後
ボーダー本部へ向けて移動し、詰めることになった。
凍えた心が溶けていく…
二人の脳裏によぎるのは、温かい日々だった
(抱き締め合う二人
その背景には、共に笑い合った毎日が…
(一緒に土手道で満面の笑みを浮かべながら
帰り道で手を繋いで、互いを見つめていた。
温かな夕日が見つめる中、朗らかに……))
それから後、迅が会話に入ってきた。
迅「そういや恵土
小南に腕引きちぎられかけたよな、昔^^♪」
恵土「そうそうあったあった^^♪」
小南「やめてよバカ!!」
それに否定するよう叫ぶものの
恵土「あの時は迅も泣き出して慌てた慌てた^^♪」
迅「レイジさんがいなかったら病院って手も考え付かなかったろうなあ^^♪」
恵土「そうそう^^♪」
迅「確か俺じゃない側だったから小南だな^^♪」
恵土「そうだったそうだった^^♪」
そう快活に言い合っては笑い合う二人に対し
小南は怒りと共に拳を握り締めながら震え続けており…