第35章 護るべきもの
恵土「死なないと死なないと死なないと死なないと死なないと」
頭を両手で抱え、涙と共に震えながら呟かれる言葉に
風間「恵土、先輩?」
風間は、動揺を露わにしていた。
恵土「あっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ!!!!!!!」
目に影が入り、表情が見えぬ中
口だけは大きく開けて、笑っているかのようにつり上がっており
右手で額を押さえながら、いきなり笑い声をあげだした。
恵土「はっはっはっはっはっ!!^^
殺すぞ殺すぞ、消えろ消えろ♪
死ねば最高、笑えば嫌だ♪」
風間「恵土先輩!?」
盛大に大声で笑い終わった後、いきなり歌いだした。
恵土「私はいるな、皆はいるよ♪
死ねよ消えろ、いなくなれ当然♪
私が悪い、皆は正義♪
笑うな死んで、消えれば最高~♪」
風間「どうしたんですか!?
一体何g
恵土「死んで、消えて、お願い消えて♪
居なくなれ消えろ、存在最悪♪
最低最悪、消えて無くなれ♪
そうすりゃ最高、皆は笑う♪
大笑い万歳、最高だ~♪」
風間「気が触れた?
いや、今までの経験上そういうことは一度も。
小南たちからも聞いたことはない。一体どうなって?)
恵土先輩!今が何年か解りますか!?」
そう両肩を揺さぶる中
恵土「え?2001年か2004年だろ?
それに今でも孤立は続いてるだろぉ!?^^♪
あっはっはっはっはっはっ!!
あっはっはっはっはっはっはっはっ!!!^^」
そう応えられる中、動揺と共に震えていた。
恵土「皆は言うよ、誰でも言うよ♪
『悪いことやったのはそっちだろ?』
そうだ、悪いのは私、全部私♪
消えて死んで当たり前~♪」
風間「俺は一体…
俺は一体、恵土先輩の何を知っていたというんだ?
これほどまでに精神が追いやられ
壊されてしまっていたというのに、なぜ今の今まで気付けなかった!?)
今は2012年です!!気をしっかり持って下さい!」
気でも触れたかのように歌い出す恵土に対し
自分自身への怒りと共に震え、歯ぎしりしながら
風間は必死に、恵土の両肩を掴んで揺すっていた。
少しでもいいから、戻って欲しくて…
しかし
一度壊れた精神は、簡単には戻ることはなかった…
あるもの(心)を、再び殺さない限りは……