第34章 未来の分岐点

だから…

それに振り回されて、辛い思いをする人の気持ちが解る」

そういう中、切なそうな顔をしていた。

今まで、その言葉によって傷ついたり
思い悩み続けて抱え込んだり、陰で泣いたり…


今までが、その積み重ねだったから…


恵土「だからこそ、無責任に言うつもりはない。

この気持ちは
掛け替えのない『皆』のおかげで宿ったものだから（微笑」

感謝を示すかのように微笑みながら言った。


それまでの想いからすれば、非常に恵まれているという確かな実感、
思い遣られ、気にかけられ…

それさえもなく、ずっと否定されてばかりいた
そんな昔の日常からすれば、満ち足りている想いと絆…


それらが、恵土にとっての今の自分自身を形作っているのだと実感しながら

本当に『ありがとう』という想いを込め、呟いていた。


恵土「始祖神、初代が私と同じ魂だって言われて解った。

環境によって、性格も人格も変わってくるって…


そして、それからの行動を決めるのは他でもない自分自身だ。


その自分が幸せになることを望んでくれている、

生きて、一緒に笑い合ってもっと生き抜こうって言ってくれる。


大好きなんだ。

その日々も、笑顔も…あいつらの気持ちも、全部が…


たとえそれが、怒りやらなんやらに変わることがあっても…

それごと、本当に大事で…


私にとっては…

何にも代えられない、『掛け替えのない存在』だから^^


そのおかげで…

私は、笑えるようになったんだから^^（涙」

そう言いながら笑う。


最初こそ、笑ってはダメという環境だった。

化け物だから、悪いことやったんだから幸せを感じちゃダメ、
消えればいいのに、否定されて当然、そういうことをやったんだからって毎日だった…


その一時のことで責め続けられる想い、解る？

周囲全てが敵に回って、周囲から何年も否定され続ける気持ちが解る？

その毎日の習慣によって、自らの負い目やら自責を
常に感じなければ生きていけなくなった人の気持ちが解る？


それがないと落ち着かなくなるぐらい精神が病み

何か過ちが一つでもあれば、ひどく苦しみ続け

日常的に、そうしないといけないと刷り込まれ
常に自らでも責め続けないと生きていけなくなった人の想いが解る？


自分の心を殺さないと、自殺してしまいそうだった。