第9章 青いキミと【※】
チュッチュッという短いキスがだんだん唇に重なる時間が長くなる。
青峰の舌がワタシの唇をなぞり隙間に入ってこようとする。ワタシは唇を軽く開いた。
ヌルッと暖かい舌が口内に入ってきたので彼の舌に自分の舌を自ら絡ませる。
『…んふぅ…ッ…ん。』
青峰の手がワタシの後頭部にまわり指先で頭皮をくすぐる。
反対側の手は腰へと回り自分のほうへグッと引き寄せた。
『…ッん……んぁッ…はぁッ、、』
乱れる呼吸もお構いなしにどんどんそのキスは深くなる。
ワタシもそれに応えようと彼の背中に腕をまわし彼の舌に一生懸命自分の舌を絡ませた。
顔が火照り少しの息苦しさで涙目になる。
スッと青峰の唇が離れると
「…ッあんまエロい顔すんな。とまんなくる…」
そう言い大きな手でワタシの前髪を掻きあげた。
ギュッと抱きしめられ青峰の胸板に顔が押し付けられる。
いい匂い…。
自分の家の柔軟剤の香りもしたがそれ以上にお日様のような柔らかい香りがふんわりとした。
青峰の匂い……。
『………続き…しよ。』
そう言ったのは私だった。
青峰はワタシを抱きしめたまま
「……いーのかよ。……途中で嫌だっつってもとめらんねーぜ?」
と小さな声で返される。
『…大丈夫。…青峰くんとしたいの。』
その言葉を聞くと青峰はスッと立ち上がりワタシの手を引くとスタスタとワタシの部屋に向かって歩いた。
(ワタシの部屋わかるんだ。やっぱ来たことあるんだ。)
部屋まで行く間青峰に無言で手を引かれ足速についていった。