第5章 放課後の屋上【※】
『ーーー疲れた。』
豪華すぎるマンションのエントランスを抜けコンシェルジュに挨拶をしエレベーターにのりやっと我が家の扉を開き一言。
たった一日学校にいっただけなのに色々なことがあり我が家についたという安心感を感じたと同時に一気に疲労感が押し寄せた。
ただいまー、と長い廊下をぬけリビングに行くがまだ兄は帰宅していないようだった。
そこに
ピコーン。
と携帯がメールの受信を知らせる。携帯を鞄のサイドポケットから取り出すとそのメールは征十郎からのものだった。
そこにはもう帰った?という文と虹村さんとかいた横に携帯の番号が添付されていた。
ものすごく業務的なメールで征十郎らしいと感じた。
今家に着いた、ありがとう。とだけ返事をし携帯を閉じる。
リビングのソファーに座り今日あったことを振り返る。
人生二度目の中学校に通うことになったと思ったらクラスでは少し浮いた存在であったということ、帝光中学校の広さに驚愕したこと。
なりよりバスケ漫画の主要人物が同級生に存在していてその中の一人にいきなりキスをされたこと。
夢の中、夢の中とは思うものの今のワタシの生活はリアリティがありすぎて夢という感覚がどんどん薄れていくのを実感していた。
とにかく今の頭の中はキセキたちのことでいっぱいだ。
『うわあぁぁぁぁーーーーーぁ。』
頭がパンクしそうになり奇声を発し私はソファーにパタリと横になる。
『………。明日からどうなるんだろ……』
横になったワタシは疲れを感じていた為段々とまぶたが閉じていきいつのまにかスースーと寝息をたて眠ってしまった。