第15章 テスト週間
「……そうだ!そうそう!……これ、青峰くんと私から!」
「お!おう!大事に使えよ!」
征十郎の気がそちらにそれる。
「これは俺からなのだよ。」
緑間も征十郎にプレゼントを渡す。
「俺からはこれー。」
口の中に残った砂糖菓子をボリボリとしながら敦がプレゼントを差し出すとすこし不満そうな顔をしながらも征十郎はありがとうとそれを受け取った。
『私からも。』
プレゼントを手渡すと征十郎は笑って両手でそれを受け取る。
征十郎がそれらのプレゼントをまとめて自分のエナメルバッグにしまおうとすると今開けろよ!と大輝に言われる。
「家での楽しみにと思ったんだが……まぁ中身は気になるな…。」
少し考えた後征十郎がプレゼントを開け始めた。
「じゃぁまずは青峰と桃井からの…バスケ用品かい?」
その包装を開けながらプレゼントの袋に書かれたスポーツ用品店の名をみて中身を予想していた。
「……タオルか。うん、実用的だ。青峰と桃井からのプレゼントは少し不安だったが案外いいものだったな…。」
「おい、それどういう意味だよ。」
皮肉をいいながらもふふふと笑い征十郎はうれしそうだった。
次は緑間のだなとプレゼントに手をのばす。緑間が何をあげるかが私の中では一番予想が出来なかった。
キセキの中で征十郎の次に真面目な彼だがおは朝の占いのことになるととんでもないラッキーアイテムですら平気で用意してしまう。
包装紙を綺麗に取り除く。
「……ふっ。緑間らしいな。」
包装紙の隙間から中身が見えたようで征十郎が笑った。