第1章 worst world
この世界には、多くの種族がいる。
ヒューマ、グリモワ、ネーボス、マーシャル、ビスタ、パラベヌ、スコール、ピグミ、コロッサス、マラス…。
密かに身をひそめ暮らす種族や、街や島を支配して住処にする種族。種族内での争いを禁じている種族や、地位の差がある種族。全てが全て、特色を持っている。
その種族の、最もな共通点がある。
魔力。それは全ての種族が持つことが出来る力。
使える者、使えない者の個人差はあるが、基本的に種族によっての差はそこまで大きくは無い。
―――問題は、その魔力をいかに活用できるか。
―――そして、最大限のパワーを出し切れるか。
何が起こるか分からない、この世界。
真っ黒に渦巻く邪悪な魔力と、それを打ち消す力のある魔力。そのどちらになるかは、一人ひとりの思い次第。
そんなこの世界の名前は……。
ワーストワールド―――最悪の世界―――