第5章 誘拐事件
ナル先輩の声が途中で切れた
「俺のアリス、組織では主に"洗脳"として使っている
お前のアリスは?」
パーマの目の前にしゃがみ込むレオ
『パーマ!レオの声聞いたらあかん!!』
「わた・・あ・・たいし----カンッ
パーマが洗脳される一歩手前で、棗の手によって鉄の棒のような物がレオの方に飛んでいく
「今のはこの二人を庇ったつもりか棗・・?」
『っく・・離して!!!!』
レオの部下に身体をつかまれていて身動きがとれない
破壊のアリス・・初校長にバレればお終いだ
できればばれたくない
どうすれば・・・・
「棗・・お前は組織に加入するんだ
そこで組織の為に仕事をするんだ」
「やめろ!!」
棗を庇うように蜜柑が前に立つ
「お前・・俺のアリスが効いてない・・・無効化か・・?」
あかん!!もう限界や!!
----ドン
破壊のアリスを使ってレオの横にある壁を壊した
蜜柑のアリスがばれていい方には転がらん気がする
ただでさえ、Zという組織は、アリス学園の生徒を高額で売ったり裏の組織だ
そんな組織に目をつけられたら、明らかに危険が増す・・ってもう遅いのかもしれないけれど・・
『みんな!走れる元気ある!?
あたしが援護するからみんな逃げて!!』
「おいふざけんなよてめぇ!!」
----ドンッッ
レオがこっちに来ないように近くの物を壊す
『走って!!』
ぐいっ
え、、、、
蜜柑とパーマが私の前を通った瞬間に、誰かに押された
「お前も早く逃げろ!!」
『棗!!!!あんたそんな体で!!あかん!!
あたしが残るから!!』
「うるせぇ!!さっさといけ!!」
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