第5章 誘拐事件
「君さあ〜、ところどころ大人っぽさ出してくるよね〜
10歳に見えない時が時々あるよ」
そ、そういえばわたし一回ナル先輩に本名で呼ばれたんや、、あたしは10歳あたしは10歳!!
『なに言っとん先生!あたしは正真正銘のじゅーうさい!』
最強におどけながら言ってみた
「この前はごめんね。ちょっと、潜入時名前ちゃんが昔大切だった人にあまりにもよく似てたから、、違う名前で呼んでしまって」
『大切な人、、?』
「そう。その人はいつも笑ってて面白くてバカで、、もうその人が居たらうるさいぐらい!」
バカは余計やっつーの!
「でもその人を僕は救えなかったんだ。きっと今もどこかで苦しんでると思う。それが分ってるのに僕は助けに行けないんだ。最低だよ僕は。」
ナル先輩・・そんな顔もするの・・?
何かを思い出しながらとても悲しそうな、でもどこかで自分を恨んでいるかのような表情・・・・
私のことをかんがえてくれてるの・・?
『最低なんかじゃない!そうやって思ってくれてる人がおるだけで、きっと、すごく幸せやと思う、、
だから、先生がそんな風に自分の事を最低なんか言うたらきっとその人も悲しむと思うで、、?』
「ふふふっ
不思議だな〜潜入時名前ちゃんに言われると、その人に言われてるみたいだよ、、ありがとうね」
ナル先輩、、、、
「じゃあ、ちゃんと教室に戻れるね?」
『もちろんです!』
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