第12章 暴走
『このままでええわ!
絶対入らんし・・』
「・・お前の部屋にはあんのか?
デカい服」
『そりゃあるけど・・』
「鍵かせ」
『え・・取ってきてくれんの・・?』
「消灯してからな」
棗・・なんだかんだ、すごく優しい子
『ありがとう』
ベットに座っている私の目の前へと来ると、制服をまくり上げようとする
『ちょ、、何すんねん!!』
「傷・・」
傷がある、棗がまくっている箇所から自分の身体を確認してみた
痛々しい赤い線がぷっくりと何本も浮かびあがり醜い肌へと化している
『・・・・げ・・ッ』
最悪だ。めちゃくちゃ痛いと思っていたら、想像してたよりも悲惨な姿になっていた
--コンコン
「棗くんは居るー?」
ナル・・!!
もうすぐ消灯の為、みんなが居るか確認しに来ているのだろう
きっと私は任務ってことになっているかな・・
ベットの上はちょうどドアから死角になるところに位置してある
息をひそめベットの上の方へと移動した
「はあい、では良い夢を~っ」
棗の声は聞こえなかったけど、きっと姿を見て確認したのであろう
ナルに今、声をかけても良いけど・・きっと心配させちゃうだろうな・・
それに、突発的に行動する事もあるし・・
秘密事項だわ。
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