第6章 にろちゃんは遊び人!?〈後編〉
二口は欠伸をしながら駅へと向かう。
ねみぃ、結局寝たの2時過ぎだったかんなー。
後はまどかの下駄箱に封筒入れた奴を見つけるだけ……まぁアイツだと思うけど。
二口はスマホを取り出しある相手にメッセージを送り自宅へと帰った。
お昼過ぎ二口は朝メッセージを送った相手
黄金川の自宅に居た。
「二口先輩~休みの日に訪ねに来るとか暇なんですか?」
「あ?別に暇じゃねぇよ!黄金に聞きたいことがあってねー。」
「?俺にですか?」
黄金川はズズズーとジュースを飲みながら
首を傾げた。
「お前さ、この間デートするって言ってたじゃん。楽しかった?」
「トーコさんとですか?はい!楽しかったっすよ!」
黄金川は嬉しそうに答えた。
「ならいいけど。その時さ、そのデートした子から何か頼まれなかった?」
「頼まれ事?……あぁ、そういえば頼まれましたよ。」
「それってこの封筒だろ?」
二口は鞄からまどかから貰った封筒を
黄金川に見せた。
「!!な、なんで二口先輩がこの封筒持ってるんですかー!?」
二口にトーコから頼まれた封筒を見せられ
驚いていた。
ビンゴ!
やっぱり黄金だったか。
「黄金~言いにくいんだけどさ、お前あの子に騙されてるわ。」
「へっ?だ、騙されてるってどういう事っすか!」
「この間はあの子からこの封筒をまどかの下駄箱に入れさせる為だけに呼ばれたの。利用されたんだよ!あれからあの子から連絡こねーだろ。」
「連絡は確かに来てませんが騙されてるなんて!!」
「じゃあ今自分で連絡してみたら?
騙されてなければあの子は電話に出てくれるって!」
「そうですよね?俺電話かけてみます!」
黄金川はトーコに電話をかけてみたが
着信拒否されてる為繋がらなかった。
「…………繋がりません……騙されたんですね……」
黄金川はトーコに騙されていた事に気付き
落胆した。
「まぁ、元気出せよ。彼女よりも今は部活だろ?試合で活躍すればモテるって。」
二口は黄金川の肩を叩いて励ますと
黄金川はモテるって言葉で急に元気になり
俺、部活頑張ります!と意気込んだ。
はぁ~黄金が単純で助かった。
この件で一番の被害者は黄金川だったのかもしれない。