第6章 にろちゃんは遊び人!?〈後編〉
夕方部活終了後
着替えを終えて体育館の入口で
まどかを待っている二口の元へ黄金川がやって来た。
「二口先輩!俺何処かおかしな所ないっすか?」
「は?おかしな所?」
「髪の毛がはねてるとか汗臭いとかありません?」
「いや、別に気になる所はねぇけど。
今から何処か行くのか?」
「これからデートに行ってきます!」
「はぁ?デートだと!?お前彼女居たのかよ!」
「昨日遊んだトーコさんから二人で会いたいってお誘いが来ました!」
それを聞いた二口は顔色を変えた。
「黄金、お前絶対行くな!」
「えっ?行くなと言われても約束しちゃいましたし。」
「アイツに会わないで欲しいんだよ!
俺の言うこと聞いてくれ!」
「でも、流石にドタキャンは……」
二口に引き留められた黄金川は困っていた。
そんな時に着替えを終えたまどかが戻ってきた。
「二人ともどうしたの?」
「まどかさん!俺これからデートなんですけど二口先輩が行くなって言うんですよー。」
「え~、二口邪魔しちゃダメじゃない!
黄金くんデートなの?行ってらっしゃい!」
「はい!行ってきます!」
まどかが戻ってきた為
二口は黄金川を引き留める事が出来ず
そのまま行かせてしまった。
帰り道
二口は黄金川をトーコの所に行かせてしまい不安で一杯になっていた。
「二口~、今日何か静かだね。何かあった?」
「別に……何もないよ。毎日部活で疲れがたまってんのかもな。」
「毎日お疲れ様!家に帰ったらゆっくり休んでね♪」
そう言ってニッコリ笑うまどかを見て
二口は隠し事をしている事で胸がズキッと痛んでいた。