第5章 にろちゃんは遊び人!?〈中編〉
校門に居た女の子は二口を待っていた
ヒナとトーコ。
女の子達は以前二口と一緒に居た青根に気付き話しかけてきた。
「あっ、あの!にろちゃんまだ部活ですか?」
ヒナが青根に話しかけると青根は何も言わず
眉間にシワを寄せた。
「ヒナ、にろじゃ分かんないでしょ?すみません!二口くんはまだ学校居ますか?」
トーコはヒナに注意しまた青根に聞いた。
この子達二口に会いに来たの?
「あの!二口に何の用事ですか?」
まどかは二人に話しかけた。
「ん?彼女さんかな?二口にちょっと話があるのー。」
トーコはまどかの問いに答え二人に笑いかけた。
「………彼女じゃない。……二口はまだ部活、遅いからもう帰ったほうが良い……」
青根は女の子達にそう言って帰そうとした。
「気遣いありがとー。でももうちょい待ってみます!」
女の子達は帰る素振りを見せなかった。
「……青根ちゃん……」
まどかは不安になり青根の制服の裾を掴んでいた。
「…………大丈夫……もう帰ろう……」
青根はここに居てもまどかが不安がるだけだろうと思いそのまま歩き出した。
その間まどかは青根の制服の裾を掴みながら女の子達が見えなくなるまで不安そうにチラチラと気にしていた。