第3章 Battle3 まず、生活の基盤を整えよう
「恵ちゃん、諦めたら?」
これが、本物と偽物の実力の差か……!!
くっそう……!!
く、悔しいけどゾクゾクしちゃう。
これだけ、圧倒的な力の差を見せつけられたのは、始めてかも……!
だからこそ、勝ちたい!!
「恵、どれで陰陽師になれるんだ?」
「そこの、細い棒!」
「こんな弱っちい武器か?」
「説明書読めばいいよ!」
必死に取ろうとするけど、完全に遊ばれてる感は否めない。
僕は、ぴょいと倶利伽羅の背中に捕まって、よじ登りながら手を伸ばす。
でも、前の方に剣を移動されて、手が届かなくなった。
「ほら、恵ちゃん。遊んでないで準備して」
「遊んでないって!!」
「遊んでるよね? さ、これ」
差し出されたのは、ハープ。
の、残ってるのはヒーラーだけなんて……。
「さっさと準備しろ」