第21章 ただいま現世
その後、ギルドハウスに引きこもりながら生産を手伝う側と水着の材料を集める側に別れることになった。
僕は、乱ちゃんに水着を渡すことを条件に、居残り組を選ばれる。
そして、もう一人は五虎ちゃんだ。
もちろん、お兄ちゃんズの一声だよ。
ここには、3人もお兄ちゃん達がいるんだからね。
「さ、五虎ちゃん。僕がお金を渡すから、お願いね?」
「はい、わかりました」
「それじゃ、じゃんじゃん作るから、よろしくね!」
こうして、僕らは次々に作業をしてく。
作った装備はなかなか売れずに、売れ残る。
完全に、出遅れてしまった形だ。
そもそも、僕が2ヶ月弱とんずらしてたのも、原因の一つだし、文句は言えない。
でも、貯めてた素材のおかげで、じゃんじゃん素材が買える。
そのおかげで、どうにか最高レベルの装備が作れるまでスキルは成長した。
しかし、必ず成功するわけではない。
失敗もするから、まだスキルは上げないと。
それでも、お金の出費もないし、一つ前の生産装備をつけれたお陰で、僕らの強さは格段に上がったと思う。
だから、素材が無くなれば、また狩りに行けばいい。
今は、乱ちゃんがヒーラーをやってるから、僕が居なくても狩りはできるし、十分早く上がると思う。
そうして、暫くやり続けると、徐々に成功が出始め、そのうち星4の装備もできはじめた。
頑張れば、星5装備にも届くかもしれない。
そう思っていた所で、素材が尽きた。
僕が、『鱗は簡単に取れる』と高をくくって、鱗ばっかり売ったせいで、足りなくなったんだ……。