第21章 ただいま現世
「忘れてるだろうけど、あのゲームはリアルのステータスに比例して、ゲームのステータスも上下されるんだ」
「うん、そうだね」
知りませんでした!!
レベル上がれば、皆同じになるって思ってました!!
何さ、何さ。
それって、強い人有利すぎて不公平だよ!
努力が勝つっていうのがVRMMOの醍醐味じゃなかったの!?
「だから、審神者の能力がある姉さんがヒーラーやってるのは、理にかなってると思うよ。だって、そもそも刀剣としての実力は短刀より低いし」
「結構気にしてることスバっと言うよね」
あぁ、この前みっちゃんと1対1で戦った時、理解したよ。
あの時は、悔しさ紛れに「誰かが横槍したんじゃないかな」とか言ったけど、圧倒的差だった。
あの時は、レベルも全く関係ない実力主義の世界だ。
あれが、僕の実力だったわけで……。
「マジシャンの能力、攻撃能力だって、現実での知識の量がステータスとして反映されてるんだ」
「じゃあ、鶴丸が強いのって……?」
「刀剣として、それなりの知識を蓄えた結果だよ。それが、淫魔の%上昇系のパッシブスキルと相まって、あれだけ強いんじゃない?」
じゃあ、記憶が無い僕って、マジシャンとして駄目駄目じゃん!
ゲームの中でも差が出るってちょっとあんまりじゃないかな!?