第19章 徐々に変わってくる
僕が、エッチ後眠いということもあり、ドラゴンの上でうとうとしながら皆の戦闘風景を眺めてた。
どうせ、今回も僕の仕事はない。
それに、MPはすっからかん。
みっちゃん達は、戦闘疲れだと思ってるらしく、そっとしといてくれる、優しいなぁ。
まぁ、時々倶利伽羅が意味深な感じで見つめてくるのが気になる。
なんていうか、この頃倶利伽羅が何を考えてるのか、読めなくなってきた。
「んー」
ごろごろと目を振りながら、寝返りをうつ。
柔らかいブランケットの感触が、とても気持ちいい。
でも、こんだけ気持ちよくても、どんだけ疲れていても、エッチ後はなかなか眠れないのだ。
しかも、眠っても短時間で終わるし。
本当に、セックスというのは厄介なものだね。
そんな状況でも、目をつぶり続ければ、いずれ眠くなる。
おげさまで、うとうとし始めた時だった。
急に、寒気を感じて起きる。
「キャッ、何!?」
見知らぬ男に、ブランケットごと抱きかかえられた。
逃げ出そうとしても、なかなか身動きができない。
「ちょ、止めて!! 皆ー!!」
暴れながら、必死に皆を呼び戻そうとするものの、全然助けは来ない。
相手はビーストのアサシンらしく、足がとっても早いんだ……。
残念ながら、このスピードの追いつける人物は居ない。
ドラゴンを動かすにも、少々時間がかかる。
ここは、どうにか自力で脱出するしかない。