第16章 審神者の帰還
僕は、気分がいいまま、ミカエルに教えてもらったルシファーに居場所に行く。
彼は、魔王の座から降ろされ、現在ミカエルが住む火山洞窟(あの、幼女インキュバスちゃんと戦った場所)内に封印されてるらしい。
そう、僕が来た目的はただ一つ。
VIPを煽ること。
「やあ、ルシファー」
「――何をしにきた」
「可哀想にねぇ、ルシファー。仲間の振りをしたギルド『VIP幼稚園』のやつらにハメられたんだって?」
「――はっ。そうか……、そうか……。俺が知らない所で、騒ぎを大きくしやがって。彼奴等の責任だったのか……」
「知らなかったの?」
これは、意外や意外。
ルシファーって思ってたより悪いやつじゃないんだね。
「あぁ、知らないね。俺は、ただ俺を襲ってきた吸血鬼を奴隷にしてただけだ。俺や仲間に手出しをしない吸血鬼を捕えたつもりはないし、性奴隷なんてもっての外だ。メイド変わりに働かせてた、それだけだ」
どうやら、ルシファーもルシファーでいいように扱われていたらしい。
「くそっ、ウリエルにも嫌われたし、絶対彼奴等を八つ裂きにしてやる……!!」
あー、それに関しては、もともと君の負けだから。
別な彼女探したほうがいいよ……。
「まぁ、ミカエル様や吸血鬼に今回のことは説明しとくよ」
「頼む、できるだけ早く俺の誤解を解いてくれ」
「うん。でも先に、吸血鬼に裏付けしないとなー」
あ、そうそう。
全員でゾロゾロ行くと、ルシファーが警戒するだろうってことで、非戦闘員の僕がきたわけ。
ちなみに、ルシファーの檻の中には、たくさんの豪華な料理が置いてある。
やっぱり、ミカエルにとってルシファーは大事なお兄ちゃんなんだ。