第16章 審神者の帰還
「ごめんね、その代わりお昼とかずっと一緒だからね?」
「はいっ……!」
五虎ちゃんは、ほっぺたを赤くして可愛らしく笑う。
でも、粟田口保護者の目線がきつい。
うぅっ、悪いとは思ってるよ。
でも、あんな状況見せられたら嫌でもハマっちゃう。
「ひ、姫様……」
おずおず、と言った感じで一期さんがこっちに来る。
あぁ、お説教かなぁ?
あれだったら、一時間だけ一緒にウォーターワールド行くのも有り?
「た、太刀だったら、行けますかね……?」
照れたように笑う、一期さん。
どうやら、これは……?
「それが、水没庭園はR18になったから、未成年者には相応しくない表現が出たんですよ。そういう表現があっても大丈夫なら、いいかも?」
アハハ、と笑いながら返すと、一期さんは何やら納得したようだ。
どうしたんだろう、いきなり。
っていうか、粟田口って、案外短刀ちゃんたちとは絡むけど、一期さんはほとんど絡まないからなぁ。
「え、えと、それなら私も一緒に行きたいんです。――この前行こうとしたら、会えなかったもので……」
そういえば、五虎ちゃんと一緒に行った時、薬研が「会えなかった」とか言ってたなぁ。
どうやら、その時一期さんも一緒だったわけか。
「いいと思うぜー? 仲間は多い方がいいし」
パソコンで、水没庭園の情報を調べていた鶴丸が、僕の変わりに返事をした。
そうそう、実はみっちゃんと長谷部は料理をしてて、倶利伽羅はプール、鶴丸はパソコンをしてる。