第14章 山姥切国広、無人島を買う
倶利伽羅とそんな話をしている最中のことだったと思う。
「おじいちゃん、くものなかにいきますよ?」
「はっはっはっ、良き体験をしたな」
「くもだけに、くもって見えますな」
話しているのは三条派+鶴丸だ。
今剣くんのワクワクした声が聞こえる。
そういえば、刀剣は雲がどんな存在なのか知らないんだよね。
僕だって、初めて飛行機に乗った時同じ体験をしたし。
「わぁーっ、くもってこんなかんじなんですねぇー!」
「はっはっはっは、良き眺めだな」
「くものうえには、だれかがすんでるとおもってました!」
「夢が壊れたか?」
「ううん、とってもきれいです!!」
「それはよかった」
短刀が一人しか居ない三条は、今剣くんをとっても可愛がってるみたい。頭とか普通に撫でるんだなぁ。
そうだ、左文字も同じ様子かな?
確認してみると、小夜くんはじーっと窓の外を見てる。小夜くんの横には、次男。
一緒に窓の外を見てるね。
そして、その横に長男が座ってる。長男の江雪さんは座席につけられてるテレビを見てるみたい。
そうそう、短刀の多い粟田口兄弟は、機内食のお菓子を食べながら談笑してる。
って、お供の狐が小さいお手々で一生懸命クッキーをかじってる。
ほっぺたも膨らんでるし、ハムスターみたいで可愛い。
あ、でも、狐がクッキー食べてもいいのかな?
まぁ、お供の狐も付喪神みたいなものだし、特別だよね。