第2章 Battle2 新しいストーリーを始めよう
「あーあ、一緒に遊ぶ仲間なんて、そうそう見つからないよ」
「――そう? なら、僕が付きあおうか?」
辺りに響いたのは、僕の声じゃない。
僕よりもっと大人びた、艶のある男の声。
驚いて振り向けば、奴が居た。
ワイルドな見た目。
見た目とは正反対の性格。
燭台切三忠。
数ヶ月前まで遊んでたゲームのキャラだ。
「うっそぉ、ゲームのログアウトし忘れた?」
「嫌だなぁ、主。僕は現実にやってきたんだよ」
「よく、そんな壁を超えたね」
「そりゃ、もちろん。主が顔を出してくれないから」
僕が、憧れてなりたかった相手だ。
僕と違って、やっぱり大人の余裕があってかっこいい。
あぁ、次はもっと、こんな感じで完璧にやりたい。