第8章 空での戦い方
いっそのこと早くくっついてくれと思い、早速休み時間に話しかけた。
菅「朱莉。」
「なに?スガ。」
菅「お前さ、もう少し素直になってもいいと思うよ?」
「あたしがひねくれてるみたいな言い方だな。」
菅「みたいじゃなくてひねくれてるんだよ。」
十分すぎるほどにな、、、。
「スガだって素直じゃないだろ?」
菅「、、、俺?」
「あんた今、自分に嘘ついてる。」
すべてを見透かされるようにじっと見つめられる。
菅「俺は、嘘なんかついてないよ。」
視線を俺から外し、窓の外を見つめた。
「そう。それならいいんだけど。」
菅「それ言ったらさ、朱莉も嘘ついてんだろ?自分に。」
「ついた覚え無いんだけどな。」
言うと思ったよ。
菅「大地のこと。好きなんじゃないの?」
一度外した視線をゆっくりと俺に戻し、悲しそうな顔をした。
「、、、スガ。あたし言ったよね?好きとかコイビトとか分かんなくなったって。覚えてない?」
菅「覚えてるよ。」
「なら「けどそれって、逃げてるだけなんじゃない?」
「は?」
急に朱莉の声が聞いたことのないくらい低くなった。
「あんたに何がわかんの?」
「愛されないツラさも、信じてた人に裏切られた絶望感も、人を信じる怖さも、分かってもらえない痛みも。何も知らないでしょ?」
そして、寂しげに笑った。
全て言い切った後、クラスが静かになってしまったのも気にせず席を立ち、教室から出て行ってしまった。
モ「また紅林さんだよ。」
モ「サボりとかほんと不良だな。」
モ「スガくんたちも構ってあげなくていいのに。」
結局、朱莉の立場を悪くしてしまっただけだった。