第20章 コイビト
モ「そーいやさ、聞いた?澤村と紅林って付き合い始めたらしーぜ!」
モ「は?マジ?澤村シュミ悪いな」
モ「アイツ自分がどんな風に思われてるか分かってねーの?」
モ「たいして可愛くもないくせに、、、」
モ「どうせ付き合えって脅したんでしょ」
あたしとだいちが付き合ってから、あたしに向けられる悪口が今までと変わった。
何でだいちと。
何であいつが。
そんな内容が主だった。
それもだいちがいない時を狙って。
スガが居ても悪口は止まない。
あくまでだいちが居ない時。
菅「〜ッアイツら、、、」
「スガ。良いから。言いたい奴には言わせておきなよ。」
最近行われた席替えであたしの席は
邪魔者を端に追いやるように窓側の一番後ろに置かれた。
他の人はくじ引きだ。
担任がそれを決めたって言うから最早このクラス終わってると思う。
別に構わない。席がどこになろうと。
ただ、あんなクズみたいな人間にはなりたくないね。
スガとだいちとは席が少し離れたけど、休み時間にはいつも話しに来てくれる。
それが何より嬉しい。
だけど、進路のことで何かと忙しいこの時期。
だいちはよく進路指導の先生に呼ばれて教室に居ないから、悪口は収まることを知らない。
いい加減、、、イライラしてくる。