第13章 黒尾
ー澤村ー
結局昨日は木兎と黒尾のせいでスッキリ快眠とは行かなかった。
争奪戦に混ざるってなんだ。
いつの間に争奪戦なんて始まってたんだ。
渡すつもりなど毛頭ないけれど。
若干の不機嫌を残しつつも今日の試合に向けて朝食をとる列に並んだ。
菅「大地ー。顔!影山みたいになってんぞ」
澤「それはまずいな。」
影「ぶえっっくしゅッ」
日「わぁぁぁぁあ影山きったねぇぇぇぇぇ」
、、、少々騒がしいようだが喧嘩にならない限り放っておこう。
眉間に寄ったシワを指でグリグリと伸ばしていると後ろからシャツを引っ張られた。
澤「ん?」
「だいちどっかヘン?」
澤「朱莉、、、お前の顔みたら大丈夫になったよ」
「ありえないから安心して」
澤「いやいやホントだから」
「へー」
未だ信じようとはしていないけど本当の事だ。
朱莉の顔を見るだけでモヤモヤは晴れて元気になる。
澤「それより朱莉こそどうかしたのか?」
そう尋ねるとあっ!と小さく声を上げた。