第12章 眩しい
「けん、ま。」
黒「そ。孤爪研磨。俺の幼馴染み。」
「孤爪ね。りょーかい。その子呼んで?」
黒「研磨を?いーけどよ、、、けんまー!」
孤「、、、なに、クロ、、、。」
「ちょっと来てくれ!」
トコトコと歩いてやって来た孤爪。
「手の平出して」
孤「えっ、、、?」
「手の平、出して。」
もう一度区切って言うとチラチラとクロを見ながらも渋々手の平をあたしに向かって出した。
差し出された手の平の腹の部分を少し力を込めて押すと、うっとうめき声が上がった。
黒「ッ!どっか痛えのか!?」
「怪我とかじゃない。目の使い過ぎ。」
黒「目?」
「孤爪よくゲームしてるでしょ。結構目に近づけて。ここ痛いってことは目に負担かかってるってこと。ゲームやりすぎんなよ、孤爪。」
孤「、、、別に、問題無い。」
あたしの方を一切見ず早くここから逃げたいと言う表情をする孤爪。
人見知りの一人っ子。他人と関わることが苦手で無気力。
蛍と似たようなタイプだな。
「孤爪。あんたのその目が音駒を支えてるんでしょ?ならコイツらの為に自分を大事にしてやんなよ。」
すると猫のような鋭い目を私に向け
孤「、、、それ、そのままあんたに返すよ。」
それだけ言ってコートへ戻っていった。