第9章 雑食
今度こそ寝たことを確認して滝ノ上が気まずそうに口を開いた。
滝「あー、、、すまん繋心。」
烏「俺に謝ることじゃねえだろ。」
滝「だよな、、、。後で謝るわ。」
烏「そうしろ。」
けどさあ、と昔を懐かしむように言葉を続けた滝ノ上。
滝「“アノコト”は俺たちも覚えてるからなぁ」
烏「たくさん世話になったからなぁ、、、」
俺らはしょっちゅう世話になってたからよく紅林さんトコ行ってたし、べにのことも知っていた
昔はもっと笑顔で、自分の気持ちを素直に言う子だった。
体育館で初めてあった時は分からなかったけど、澤村から話を聞いて気づいた。
滝ノ上もそれは同じだったようでさっきそれを話そうとしたのだ。
話を聞いたらあの時のことを思い出しちまうと思って濁したが、逆効果だったようだな、、、。
烏「あいつさ、やっと俺らにも心開いてくれるようになったんだよ。少しずつだけどな。」
だから、烏野(ここ)では何も気にせず昔みたいに笑えるようにしてやりたい。
少しずつ変わってきたあいつを守ってやりたい。
今日はほんとごめんな、べに。