第33章 休息
「まぁくーん」
「和!」
「見て見て?
センセに手当てして貰っちゃった」
「そうなんだー」
「でね?僕センセと結婚するの」
「え?結婚…?」
「僕が大人になったら、結婚してくれるって」
「…そっか」
あれから、和也くんと家に向かった。
家に着いたけど、やっぱり親は居なかった。
和也くんと一緒だから、当然セキュリティも発動しない。
「和也くん…」
「なぁに?…んっ」
迂闊にも警備の居ない金庫の前で、和也くんに口移しであるものを飲ませる。
「せん…せ…?」
これが、和のファーストキスである。
ドサリ…と、和也くんの身体が崩れ落ちる。
「ふふ…チョロいわね」
眠る和の隣で、怪しく微笑む。