第30章 メイドさん

「でも、自分の言動には誇りを持っている方ですよ。

だから、外見だけの空っぽな人とは違います」


「流石は朋子さんの秘書、って思うよ。

見る目を持ってるよ、朋子さんは」


「楓、パーティー中は俺から離れないでね」


と、思い出したように言う智先輩。


「俺、じゃなくて俺達な」


「うん、分かった。離れない」


「俺らと居ると居心地悪いかもだけど、我慢してくれる？」


「そんなことないよ！雅紀先輩」


「周りの目は気にしちゃダメですよ、絶対に」


「う、うん」


「なんかあったら俺らに絶対言えよ。

遠慮はすんな」


「分かった」


「あ、着付けはニノのメイドに任せるとして…メイクはどうする？

これもニノのとこで良い？」


「いや、俺のを出すよ」


「ありがと、智くん。よろしく」