第30章 メイドさん
「あの性格は、今も健在ってことな。
高校生になっても、ちっとも変わらないね」
どんな時でも爽やかな笑顔は欠かさない翔先輩。
「まぁ、それが雅紀先輩の良いところでもあるし」
「確かに、楓の言う通りだね」
「翔くんはどっち派なんだよ?」
「はい?」
唐突に話を振られ、素っ頓狂(スットンキョウ)な声を上げる翔先輩。
そりゃあ、そうだよね。
「新人派かベテラン派!
つまり、俺派か松潤派。どっち?」
雅紀先輩派か潤先輩派…?
主旨ズレてるような…。
「んー…俺はどっちでも無いんだけど」
「ダメ!どっち?
1票でも欠けたら決着つかなくなるの」
「強いて言うなら…新人派、かな」
「やったぁ♪♪俺っちにまた1票♪」
ピョンピョン跳ねながら喜ぶ雅紀先輩。