第27章 櫻井翔が眠る時
ーin仮眠室ー
ベッドで寝ている翔先輩の近くに腰を下ろす。
スヤスヤと良く眠っている。
「ん…」
寝返りをうつ翔先輩。
「あ…」
寝返りの拍子に、掛かっていたブランケットがズレる。
「ふふっ…」
ブランケットを掛け直しながら、ふと思う。
マジメな翔先輩でも、こんな顔するんだなぁ…って。
なんか可愛いなぁ…。
ギャップって言うんだっけ?こういうの。
まだあどけない表情の翔先輩に、ときめく。
グイッ。
「え?きゃっ…」
「そんな顔して、俺をあんま煽んないでくれる?」
「え?」
翔先輩⁉︎寝てた筈じゃ…。
なぜだか分かんないけど、寝てた筈の翔先輩が私をベッドに抱き込む。
「楓ちゃんにそんな顔されたら、俺理性崩れるよ?」
「しょ、翔先輩?」
ギュッ、と強く抱きしめてくる翔先輩。
「楓ちゃんさ、俺が奥手だと思って油断してるよ」?」
「えぇっ⁉︎」
「俺だって男だよ?」
「し、知ってるよ?」