第1章 秘密の始まり
「…そうですか。
その子の何が知りたいんですか?」
言葉の真意に気づいたっぽいニノ。
やっぱり鋭いなぁ…侮れない。
「学年とクラス」
「学年とクラスですね、分かりました。
名前(と大野さんの態度)から察するに女の子ですよね」
一応、名前からと言うことにしておきましょうか。
こんな大野さん珍しいですし、もっと見ていてもバチは当たらないでしょう。
「いつ頃分かりそう?」
「どうでしょう…全校生徒分ですし」
まぁ、3年でないことはほぼ確かですけど。
「1週間くらいかかる?」
1週間?この人は何言ってるんです。
「私を誰だと思ってるんですか、2日です」
「2日か…」
「ええ、もう少し早く分かったら教えますね」
「ありがと」
「いえ」
珍しいですね、大野さんが興味を示すなんて。
しかも、女の子に。
大野さんが今回みたいな行動を起こした原動力は、恐らく興味心でしょう。
大野さんの興味を引いた女…益々気になりますね。
早く調べて、スッキリさせたいです。