第3章 受験
――――……受験当日
いつもより早起きをして、両親に見送られながら家を出る
ここから早乙女学園に行くには電車を乗り継いでいかなければならないのだ
受験番号を見つめながら色々と考えを巡らす
それはポジティブになったりネガティブになったり……なんだか考えすぎて気持ち悪くなってきた
ようやく目的の駅に着きフラフラと改札を通る
…地元はそうでもないけど、すんごい雪積もってる降ってる寒い…っ
…そして、目の前にはでかい門がそびえ立っていた
ポカン、としていると門の端の方から声が聞こえてきた
「早乙女学園を受験する人はこちらでーす!」
慌てて近寄り受験生だ、と伝えると門の中へと通される
しばらく歩くと馬鹿でかい校舎らしき建物が見えた
再びポカン、としていると後ろからやってきた人の肩にドンッと思い切り背中に当たり前のめりになり転びそうになる
上手く体制がとれない…もうダメだ、転ぶ…っ
「危ねぇっ!」
「、え」
男性にしては高めの声が聞こえたと思ったらぐいっと腕を引っ張られ何かに包まれる
「…大丈夫か?」
「……はっ!え、あっ、ええと、はいっ!」
急な展開に思考がついていけてなかったのかぼーっとしてるとはっと我にかえる
…包まれてる、というか抱きしめられてたのか。うわあ、恥ずかしい…
そう思いつつ顔を上げると、そこでまた思考が停止した