第2章 幼少期
―――――……あれから、数年。私は中学生にあがり、今はもう中学3年生
進路はもう何年も前から決まっている。
授業が終わり帰りのHRが始まる
今日はどんな曲を作ろうか、それともたまには作詞に手を出してみようかな、なんてウキウキしながら考えていると
「宮野ー、HR終わったら俺のとこにきてくれ」
「あ、はーい」
どうしたんだろう。何かやらかしたっけ?
「で、なんですか、先生」
「おお、ほら、お前…確か受験するところ早乙女学園だろう?資料届いてるぞ」
「あっ、ありがとうございます!」
そうだ、資料請求してたの忘れてた
先生から受け取ると、そのままカバンにいれてすぐに帰宅
ラフな格好に着替えると椅子に座り、先ほどの資料を取り出した
「…本物だ、本物の早乙女学園…」
パンフレットを開けると左上にシャイニーが達筆で書いたのかでかでかと『愛故に』と書いてあった
…確か学園長室にも額縁で飾ってあったような…まぁ、いいか
資料を黙々と読んでいると、受験について書いてあるプリントを発見した
倍率200倍…なんだか、すごい今更だけど受かる気がしなくなってきた
そうだよ、普通の高校とかじゃないんだ…人一倍頑張らないと。
私はその日から、今まで以上に音楽について積極的に学んでいった