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pieces.~海の悪魔の化身~(ONEPIECE)

第11章 2年間


「なんだそりゃ、曲芸でも始めんのか」

「ハッ……その言われ様じゃ俺もまだまだだな、俺ァ三刀流だ」

ゾロの大きな斬撃がラビッシュ目掛けて飛んでいく。

「!!……へぇ…」

「…!!」


ラビッシュはそれをヒラリと躱す。
その躱し方にゾロは違和感を覚えた。
まるで『そこに飛んで来る事を知っていた』躱し方だった。


「ゾロ、アイツは能力者です…!サキサキの実…5秒先の未来が見える…!!」

「また厄介な実食いやがって…!!」


ラビッシュとゾロの攻防はほぼ互角。
だが、徐々にゾロの体に傷が増えていく。

「オラ、どうした…そんなもんか?」

「…鬼、斬り!!!」



ガキィィィン!!!



隙をついて細かな傷は負わせられるものの、決定打が一太刀もまだ決まらない。


「………」(集中しろ………)


高まる苛立ちを抑え、ゾロは深く息を吐いた。

目を閉じて心を落ち着かせる。
熱くなっていたら見えるものも見えねェ。

ゾロの持つ刀が、黒く変化を遂げる。


「……!!」
(ゾロの、刀…覇気を……!)


も初めて見る変化だった。
ゾロはまた自分の壁を一つ越えた。

追い付こうとしても私は彼の背中を捉える事が出来ない。


「チッ、てめェも覇気使いか…面倒な」


五角に打ち合いをしているように見えるが、少しずつゾロが押され始めている。
それはにも、そしてゾロ本人にもわかっていた。

(ヤベェな…!)

「…龍、巻き!!!」

いくら技を放とうとラビッシュに致命傷を与えるに至らない。

「……もう飽きた」

「!!」

「ゾロ!!」

ラビッシュの一撃がゾロに命中する。

「…っ」


ゾロの様子を見ては声を詰まらせた。
顔から滴る血液。
傷口は、左目。

「…騒ぐな、大丈夫だ」

傷付いた左目を気にする素振りも見せず、ゾロは再び刀を構える。

「…ゾロ、ヤツに一瞬の隙を作れますか?」

「あ?」

「私がヤツの懐に入れる隙」

「お前…何するつもりだ」

「頼みましたよ」

「オイ!コラてめェ!!まだ話を…!ったく!無鉄砲にも程があンだろうが!」

ゾロとの話もそこそこにはラビッシュに向かい走り出した。
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